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果たし得ていない約束

私が出会った人生の師といえる方に新治毅先生がいます。先生は私が大学の3年時、防衛学ゼミを受け持ってくれた先生でした。あの時私は満州国についての論文を提出した記憶がありますが先生がそれをとても褒めてくれたことを今でもよく覚えています。その時のゼミは確か4人くらいで先生の話しを聞くという内容でしたが先生は航空自衛隊の1佐でもあり、部隊でお会いしたらとんでもなく偉い人なのですが何分、学生と教官という立場上、そういう張りつめた緊張感はなくいつもニコニコしながら「合澤〜お前の地元の大分は村山富市を出して(総理大臣)どうなってんだ」とお叱りを受けていたりしました。その時の私は政治には特に興味はなくて、村山さんって人のいいお爺さんだけどなあくらいの感覚でどこからが講義でどこからが余談ともつかない先生のお話しを聞いていました。アカデミズムの講義とは違い教科書にはないおそらく先生が人生で気づいて、肌で感じてわかっただろう社会の現実を語ってくれていました。例えば親が子どもに本質を分かりやすく説明するような感じだったのかもしれません。世間知らずだった私は先生の話を聞いて、む、むっと二度見するような感じで目から鱗というとありきたりな表現ですが正にそんな授業を受けていました。そして先生は毎回言っていたことがありました。日本を頼むぞ〜なあ合澤、とゼミの面々に呪文いえ祈りのように語りかけていました。ここは新治塾なんだぞといつもおっしゃっていました。ああしろ、こうしろとは言わず、日本を頼むぞといつも言っては私たちにいろんな気づきを与えてくれていました。松下村塾もきっとこんな感じだったのかもしれません。今の日本にこんな授業、否教えをしてくださる先生っているのだろうか東大や京大に日本中探しても多分ない。本当に私は幸運でした。結局人ってそういう言葉や思いしか覚えていないんです。でも自分みたいな落ちこぼれ学生に何の打算もなく期待してくれていることが嬉しかったのです。だから私はその言葉を一生忘れないと思います。

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